自治体DX入門編②スキルセットをあげよう!
スキルセットの体得
意識変革の要素の一つに、スキルセットの体得が挙げられます。マインドセットが変わっても、スキルセットが伴わないと、実践することができないためです。
スキルセットとは、仕事を進めるために必要な個人の能力や資質、経験などの組み合わせの事です。
このスキルセットについては、全ての職員が持つべきスキルセット、特定の部門の職員が持つべきスキルセット、そして情報システム、DX等に関わる職員が持つべきスキルセットの3つに分類できます。
全ての職員が持つべきスキルセット
まずは、全ての職員が持つべきスキルセットについてです。DXにおいては、一部の職員が高いスキルセットを持つことよりも、全ての職員が最低限のスキルセットを持つことが大きな力を発揮します。
なぜならば、一人でもスキルセットが伴わない職員がいると、スキルセットが足りない職員に合わせて各種設計をしなければならないからです。したがって、誰ひとり取り残さない職員のスキルセットのボトムアップが大切です。
特定の部門の職員が持つべきスキルセット
次に、特定の部門の職員が持つべきスキルセットについてです。特にDXの推進にあたっては、民間の個人・企業・団体等と共に取り組みを進める官民共創が一般化してきます。したがって、この官民共創について対応できる人材を育成しておくと、外部の知見やネットワークを活用してDX推進が行いやすくなります
デジタル部門に関わる職員が持つべきスキルセット
最後に、デジタル部門(情報システム等も含む)に関わる職員が持つべきスキルセットについてです。DXが実現した後に必要なことは、自治体自らが考えて、デジタル技術も手段として活用して、自治体経営を行っていくことです。したがって、けん引役の人材を念頭にいれた高いスキルセットを持つ職員の育成も必要です。
なお、これらのスキルセットは、頭で知識として理解するものではなく、実際に体験して体得するものです。また、スキルセットのゴールを明確にすることも大切です。
「自治体DX入門編③リテラシーの底上げをしよう!」はこちら
菅原直敏(自治体DX白書.com共同編集長/磐梯町CDO)