【動画公開|後編】自治体dX研究会 第5回 自治体におけるプロジェクトマネジメントの実際

第5回 自治体dX研究会を開催いたしました。内容を前後編に分けセミナー動画を公開しています。
前後編通して、日本初の自治体クラウドシステム内製化実現の経緯について事例の紹介と解説をしています。

動画前編はこちら
▶︎ https://youtu.be/uYQj3kwW1qQ

動画後編はこちら
▶︎ https://youtu.be/DuBCZF6vGSA

菅原直敏(磐梯町CDO・自治体DX白書共同編集委員長)が自治体DX全体手順書の内容を解説しながら、福島県磐梯町における地域プロジェクトマネージャーのを紹介しました。
ゲストとして渡部久美子氏(磐梯町地域プロジェクトマネージャー)が「自治体におけるプロジェクトマネジメントの実際」をテーマに登壇し、「ブリッジ人材」をキーワードに職員や関係やとのコミュニケーションや、言葉の共通認識を持つことなど、現場での経験をお話しいただいています。

自治体DX全体手順書【第2.1版】対応 推進体制の整備(ステップ2)を読み解く

第5回は、自治体DX推進のもっとも大きな課題ともいえる「人材の確保・育成」の解説からスタートしました。
座長の菅原からは、実際の現場の経験も交えてDX推進の組織づくりに関するシェアがありました。

・自治体DX推進は土台づくりが特に重要であり、土台とは、組織、人、仕組みを指す。
・土台づくりができていない状態でDX政策を進めるケースでは、その多くが短期で頓挫し立ち消えとなっている。
・目に見えた成果を求めると「速効性が高くわかりやすいDX政策」が優先されがちになるが、確実な成果を上げるためには、まず土台づくりを行うべきである。
・DXは期間限定で特定部門が行う特定業務ではなく、どの課でも通常業務でデジタル技術やデータの活用が当たり前のこととして求められるようになります。
・デジタル人材の育成は「短期的、限定的」ではなく「中長期的、広範囲」で行われることが重要である。

先進事例として神戸市の事例や、東京都のデジタル人材確保・育成基本方針を紹介し、自治体の規模にかかわらず参考にできる内容として、土台をしっかりと整備することの重要性を解説しました。
自治体DX推進にあたっては、該当部門だけでなく、すべての職員に一定レベルのデジタルリテラシーが求められるようになることから、磐梯町では基本スキルセットとしてITパスポート試験、情報セキュリティマネジメント試験を定めています。これらの取得を事業として取り組み、5年後には半数以上、最終的には全職員の取得を目指しています。

自治体におけるプロジェクトマネジメントの実際

後半は渡部久美子氏(磐梯町デジタル変革戦略室 地域プロジェクトマネジャー)が「自治体におけるプロジェクトマネジメントの実際」をメインテーマに登壇しました。
自身が地域プロジェクトマネジャーとして実施した「地域デジタル通貨」「シニア向けスマホ教室」の事例を紹介いただきました。
外部人材だからこそできる仕事を「橋渡し・翻訳」と表現し、
・言葉(お互いが理解できる言葉に翻訳する)
・人間関係(住民、企業、職員、外部人材など立場が異なる人間関係を橋渡し)
・価値観(個々人の立場や世代などさまざまな価値観のすり合わせ)
の3つを通じて、磐梯町にかかわるすべての人とチームをつくることが自分の仕事であるとお話しされました。
参加メンバーからは「シニア向けスマホ教室」の運営に質問が集まりました。デジタル・ディバイドへの対応施策として多くの自治体で「シニア向けスマホ教室」が行われていますが、参加人数だけで効果測定をするのは手段が目的になっているのではないかなど、実務の悩みや課題が共有されました。

セミナーの中で紹介している資料も掲載しますので、動画をご覧いただきながら活用ください。

自治体DX 全体手順書 【第 2.0 版】(総務省)
https://www.soumu.go.jp/main_content/000835172.pdf

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次回テーマ・日程

座長:菅原直敏 自治体DX白書.com 共同編集委員長・磐梯町CDO

【第5回】
自治体DX全体手順書 ステップ3〜DXの取組みの実践②
自治体におけるプロジェクトマネジメントの実際
日時:2/28(火)09:00-12:00
ゲスト:渡部久美子氏 磐梯町デジタル変革戦略室 地域プロジェクトマネージャー

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