#ホンネのDX 今回は三次(みよし)市役所情報政策監情報政策課ICT活用推進係係長の宮本香さんとの対談です。
宮本さんは広島県三次市という街で、市役所のデジタルトランスフォーメーションの先頭に立っている方で、まさに自治体の現場でDXを推進する実務に携わっています。
また、三次市DX推進本部事務局として、市全体のDXを検討していく上で市役所と民間の橋渡しをするという一面も持っています。
そんな宮本さんに、市役所DX担当の着任に至った経緯や、DXの推進を通じて叶えたい未来についてホンネを伺いました。
広島県三次市発、偶然撮れた写真が大バズり
菅原:今日は神奈川県と広島県をつないでのお話ですね。さっそく私のほうから宮本さんをご紹介させていただきます。
まず、宮本さんは広島県三次市の職員でいらっしゃいます。現在のお立場は情報政策監情報政策課ICT活用推進係長ということで、ICTやデジタルに関係のありそうな部署にいらっしゃいますが、その他にも三次市のDX推進本部に事務局として関わられています。
2点目として、最新の取り組みとして、三次市官民共創DXコンソーシアムの設立に中心的な役割を果たしていらっしゃいます。
そして、最後の3点目、固くて長い肩書が続いていましたが、これがいちばんすごいです。今年、「三次市で最も世界に影響を与えた男」ベスト3を三次市で作ったら、たぶん宮本さんが絶対入ってくると思うんですね。なんと宮本さんは今年の1月に、Twitterで自分の家のワンコについてつぶやいたら、40万「いいね!」がついて5.6万リツイート。テレビ局から取材が来たというすごいことになったんですね。これがバズって拡散されていったということで、そんな話もしていただけたらと思います。補足があれば、自己紹介をお願いします。
宮本係長:補足は特にありませんが、ワンコの話は今日いるんですか?(笑)
菅原:ぜひ(笑)。実際どうでしたか? 宮本さんはTwitterを個人でやられているんですね。
宮本係長:あれは実は私ではなくて、私の妻なんですよ。
菅原:なるほど。奥さんがつぶやいたらあんなに拡がったんですか。
宮本係長:そうですね、画像は加工していない状態なんですけれど、本当にああいう写真が撮れたらしくて、Twitterに上げたら思いのほかバズってしまって。
菅原:考えると、自治体は自分たちの自治体をPRしよう、マーケティングしようとお金を投じて一生懸命にやっているじゃないですか。それよりも、奥さんのツイートがあんなに拡散されると、マーケティングって何なんだろうと思っちゃいますよね。
宮本係長:そうですよね。何か他にいい使い方ができないかなと思ったんですが、何の役にも立ちませんでした。
菅原:そんなことないですよ。みんなに幸せという素晴らしい価値を提供していただいたと思います。ありがとうございます。世界の人たちを代表して私から御礼申し上げます。奥様にもお伝えください。
宮本係長:はい。ありがとうございます(笑)
どんな状況でも市民を守ることが一番
菅原:さっそくですけれども、宮本さんは2005年に三次市役所に入庁されて、情報政策系のセクションなどにも行かれています。その中で、市職員としてまたは個人として、実現していきたいことや、やっていきたいことなどがあればぜひお話を伺いたいです。
宮本係長:毎年新しい災害が起きていますし、この中でどうやって市民を守っていくのか、働いている公務員たちを守っていくのかということを日々頭に置くようにしています。今、市役所の状況としては全国的にあまり明るくないと言いますか、金銭的な面でも人員的な面でも危機が迫っていますので、なんとか挽回したいという思いで仕事をしています。
菅原:まさに市民の生命と財産をしっかりと守っていくというお仕事ですね。三次市には何度か伺ったことがありますが、けっこう災害が起きたりするのですか?
宮本係長:ここ2年くらい、50年に一度という規模の災害が立て続けに起こっています。毎年起こるなら50年に一度じゃないよね、というくらいです。
菅原:そうですよね、確かに。
宮本係長:手間をかけて直したところが今年また壊れる、みたいなことが起きてしまっていますね。
菅原:そうなってくると、想定外という言葉すらも通用しないというか、たいへんな状況ですよね。また、今は少し落ち着いてきましたがコロナ対策などについても、どの自治体もたいへんなご苦労があるという状況ではないかと思います。
次回は三次市におけるDX推進の取り組みについて
宮本香さんとの対談は次回に続きます。
次回は、宮本さんの市役所からのDX推進という取り組みについて、具体的な内容や目指す姿を伺います。
三次市役所ホームページ
https://www.city.miyoshi.hiroshima.jp/