DX化がもたらす本当の豊かさ
#ホンネのDX 3回連続でお届けする福島県磐梯町議会議員 玉水まどかさんとの対談。
1回目、2回目では、ふるさとの良さを全国に広げていきたいという思いや、磐梯町議会をオンライン化する取り組みについてお話しいただきました。
最終回では、DX化推進によって感じる幸せや、仕事をしながら大自然を楽しむことができる暮らしについて語り合います。
デジタル商品券が売れた!
菅原:玉水さんが磐梯町議会で進めるDX化について伺っていますが、DXって結局「みんなが幸せに自分らしく生きていく社会を作るためには、今までのヒト・モノ・カネだけじゃ無理でしょ?だからその時にデジタルも一つのツールとして有効だよね」ていうだけの話なんですよね。
ではそもそも幸せってなんだろう、玉水さんの幸せ、私の幸せはこうです!というものがあれば聞かせてください。
玉水議員:私の幸せは、プライベートの面も含めるともうたくさん幸せポイントが何個もあったりするんですけども。
とても幸せだなと思うのが、何か自分がしたことに対してのレスポンスがすぐ確認しやすい、ていうのがあります。
磐梯町は2019年に最高デジタル責任者として菅原さんに就任していただいて、最初の1年は町民に活きるデジタル化はまだ具体的にはなっていない時期でした。
今年度だんだん町民に向けたデジタル化が具体的に進んで来て、磐梯町オリジナルのデジタル商品券「磐梯町デジタルとくとく商品券」が7月15日に発行になったんです。
磐梯町は高齢化も進んでいますし、スマホを持っていない高齢の方も多いのでデジタル商品券はそんなに売れないんじゃないかという予測でした。
でも実際は紙の商品券よりも早く、発売2時間ほどで売り切れてしまったんです。
60代以上の方も買って下さっていて、地域の方にメリットがあって、こういう風にしたら使えますよと、きちんとした説明があればどんな世代の方でも受け入れられるし、町民の幸せにつながっていくんだなっていうのを目の当たりにしたので、わぁよかったなぁってすごく思いました。
菅原:なるほど、見ていてそういう瞬間が幸せだったんですね。
豊かな自然環境の中で暮らす幸せ
菅原:僕が伺っていて幸せだなと思ったのは、そちらからさりげなく鳥のさえずりが聞こえる、都会に住んでいるとなかなかないですね。
玉水議員:この環境もすごく素晴らしいですね。自然を見て、わぁって思うのをAWE体験(オウ体験)って言ったりするらしいんですけど。
私の場合、こっちに住んでいても忙しさはそんなに変わらない、むしろ関東にいたときよりもしかしたら忙しいかもしれないのですが、5分10分の休憩の質が全然違いますね。
仕事終わった後にトレッキングとかも可能ですし、仕事の前、朝4時くらいにSUP(サップ=スタンドアップパドルボードの略称で、専用のボードに乗ってバドルで漕ぎ進むウォータースポーツ)に行って湖で遊んで、そのあと議会に出たりとか。
菅原:猪苗代湖ですね。
玉水議員:そうです。猪苗代湖です。そういう生活が可能なところがとても幸せなところだと思います。
菅原:地方の人ってどこも自然が豊かですって言うんですけど、磐梯町は湖が近くにあるので水遊びも出来るし、山もあってしかもスキー場もあって、さらにゴルフ場もある、これらにはまる人には結構いいでしょうね。
玉水議員:ワーケーションにも最適ですので、お待ちしております。
菅原:一番最初の話に戻りますが、ただ交流人口を作るというのはそんな簡単ではない、だけど磐梯町はオンラインなども使いながら、玉水さんのおっしゃるようなオフラインも拠点に持っているというハイブリッド型でやっているので、言ってきたことがひとつひとつ実現してるんだろうなって思います。
対談を終えて
人口約3000人の小さな町のDX化推進、それを成功に導いたのは、同じ方向に向かって繰り返し議論を尽くしていく議会のあるべき姿があってこそ。
そしてそれは豊かな自然環境の中で暮らしながら、デジタルの恩恵を受けることができる社会の実現につながるものでした。
デジタルは手段であって、目的ではありません。そしてそれは人々の幸せのためにあるべきものではないでしょうか。
ふるさとでのびのびと議員活動をされている玉水議員の姿を見てあらためてそう感じました。
#ホンネのDX これからも、あらゆる地域・あらゆる人たちのホンネとトランスフォーメーションを紐解いていきます。