自治体DX入門編⑤戦略・戦術を考えよう!

自治体DX入門編⑤戦略・戦術を考えよう!

戦略と戦術の大切さとは?

ミッション・ビジョンが目指すべき姿であるならば、現状と目指すべき姿のギャップを埋めるのが戦略や戦術です。したがって、この戦略と戦術をいかに適切に策定できるかが、DX推進の大きな鍵となります。

戦略とは、ミッション・ビジョンを実現するために、長期的かつ総合的な視野に立った方向性を示すもの。また、戦術とは、戦略を具体的に形にして実行をする取り組みの事です。

まず、戦略の策定をしましょう。戦略は個別のデジタル技術の活用という点ではなく、より上位の階層での方向性を示します。

次は、戦術の選定です。ここで初めて、具体的なデジタル技術のツールやソリューションが選定されることになります。ただし、デジタル技術は日進月歩で、流行り廃りも激しいので、当初考えていたツールが戦略遂行に適さないと判断されたならば、躊躇なく戦術を変えていくことも大切です。

最後は、アクションプランの策定です。特に戦術をどのようなタイムスケジュールで進めていくのか等の具体的な工程に落とし込みます。この落とし込みがうまくいくと、適切な人材と予算を加えて、DXが加速度的に回り始めます。

従来の行政計画と異なり、DXには答えがないため精緻な計画に落とし込むことには向かず、柔軟性と迅速性が重要な要素となります。

「自治体DX入門編⑥意思決定過程を明確にしよう!」はこちら
菅原直敏(自治体DX白書共同編集委員長/磐梯町CDO)