自治体DX入門編⑦推進体制を整備しよう!

自治体DX入門編⑦推進体制を整備しよう!

推進体制を作るポイントと効果

DXは経営であり、前例のない取り組みのため、しっかりとした推進体制を整備しないと、着実で効果のある取り組みにするのは難しいです。そこで、組織の形、ルール及び権限の側面で順次整備していく必要があります。

まずは、組織の設置です。推進組織の設置の仕方は様々ですが、ある程度上位で部局横断的な形で設置できると、DXを全庁的な取り組みにすることができます。また、組織の再編は首長の決断による必要があり、まさに経営にかかる事項になります。

次に、組織ルールの変更です。組織の形が変わっても、それを運用するルールが旧来のままですと、その力をうまく発揮することはできません。特にDXは従来の行政手法とは全く異なるアプローチであることから、挑戦を推奨し、失敗を許容できる組織文化があると、職員もDXを進めやすくなります。

最後に、組織権限の拡充です。最初から大きな組織として始まる場合もありますが、多くの自治体では、小さな組織から始まり、段々と適正な規模と人材を配置した組織になるように仕向けていく必要があります。その際に、組織の権限を上位から下位の階層に移譲していくことは、DXの推進と親和性が高いです。

「自治体DX入門編⑧人材を配置しよう!」はこちら
菅原直敏(自治体DX白書共同編集委員長/磐梯町CDO)