#ホンネのDX 3回連続でお届けする長野県塩尻市特任CCO 千葉憲子さんとの対談。1回目、2回目では、働き方の選択肢を増やしていきたいという思いや、地方自治体でのDX人材確保のあり方についてお伺いしました。
最終回では、千葉さんご自身の幸せについて、またワーケーションコンシェルジュが担う役割についてお伺いします。
他責ではなく自責であることの幸せ
菅原:千葉さんが目指す世界観や、自治体におけるDX人材確保についてお話を伺っています。
様々な技術は幸せや自分らしくいるための選択肢を増やす手段なのかなと思っているのですが、千葉さんの中での幸せとは何ですか?
千葉CCO:私はやはり、自分がどれだけ選択できているかということを実感することで幸せだなあと感じることが多いです。
要は自分で選んだことであれば失敗しても悔しくはないですし、状況が辛くても頑張れると思います。そこをどれだけ他責ではなく自責でできる状況におけているか、ということが幸せなのかなと感じています。
菅原:今、他責自責というお話が出ましたが、自責というとどうしても自己責任論のようになりがちですが、そうではないんですよね。
当然選択の結果思うようにいかないこともあるし、自分で選んでいれば納得もするとは言っても、自分で全部処理できなくなった時には社会のセーフティネットの中でまた上がっていける仕組みがあればいいんですよね。
シームレスな働き方は実現出来る
菅原:ワーケーションコンシェルジュになられるくらいですから、あっちこっち行くことはお好きだったりするわけですか?
千葉CCO:めちゃくちゃ好きです。一個のことをずっとできないのでこういう生き方になっているのだと思うのですが、新しいところでカオスなものに飛び込むことが基本大好きなんです。
新しい場所に行くことも好きですし、色んな方と出会うことも好きですし、すごく価値観の違う方のお話を聞くのも好きなので、場所を変えて色んなところに行く方がいいかなと思って行くようにしています。
菅原:場所を変えて時間にも縛られず、しかも一緒にワークやアクティビティをする人もその都度その都度興味のあるところで変わっていくというところでしょうか。私もどちらかというとそういうのが好きなのですごくわかります。
日本以外の国の事は知りませんが、日本の働き方の価値観と制度の中では出来なかったことが、最近は段々と溶けてきていて出来るようになってきている。今までの価値観も尊重されるべきではあるけれど、その中で出来なかった人たちがぱっと解放されるようになってきたのかなと、今日のお話を聞いていて思いました。
千葉CCO:そうですね、私も溶けてきているというのは本当にそうだなと思っています。
ワーケーションコンシェルジュを拝命させて頂いた時も、私自身はワーケーションを特に広めたいというよりは、ライフとワークがもっとシームレスになることを選んでもいい、という世の中が広がることの方に興味があったんです。
これからは私のように、どこまでが仕事なのかわからない、時間だっていつ仕事をしているのかもわからない、もちろん好きな事だけを仕事にしているわけではなく、自分のやれることの中で好きなことからやれることまで色んな幅のことが仕事としてある状態を取れる人と、今までの働き方の人に二分してくるのではと思っています。
もちろんしっかり分けたいという人もやはりいると思いますので、どちらがいい悪いということではなく、シームレスでやりたい方々の中でこっちに移りたい人に、私のような者でも出来るんだよ、ということを知ってもらいたいですし、もっと普通の事なんだよ、という風に広まっていけばいいかなと思っています。
若い世代から得られる刺激で大人もアップデート
菅原:僕がいつも言いたくてあまりうまく表現できていないことを千葉さんが地で表現してくれているようです。
今、千葉さんのような方が絶対数出て来ていて、それは大多数にはならないかもしれないけれど1割2割にはなっていくと思うんです。そういう人たちのニーズを捉えると地方自治体や地域の方たちは今まで想定しなかったような活性化の取り組みができるのではと思いました。
千葉CCO:ガイアックス自体がすごくメンバーが若い会社で 、学生のインターンも多数参加していますが、皆さん自分が入る会社にずっといるとは思っていないですし、逆に何をやりたいのかということに囚われすぎて迷子になってしまうこともありますが、一方当たり前に自分の好きなことをしているだけでも幸せというメンバーも増えてきています。先ほどは2割ほどというお話でしたが若い世代はもっと割合が増えてくると思っていますので、日本の大人たちももっとアップデートしていこうよ、のようなことはよく言っています。
私もこのメンバーがいるからこれだけアップデートされているのかもしれません。
菅原:今日は本当にいいお話を聞かせていただいてありがとうございました。
おそらく自治体関係者の方たちも、インスパイアというか、なるほどと思ったところがすごくあるのではと思っています。
対談を終えて
パラレルワーカーとして様々なジャンルの仕事をこなし、生活も2拠点。
千葉さんはそのような生き方が決して特別なことではないことを身をもって示しているように思いました。
新しい価値観や選択肢を知ることで、地方自治体にも新しい風が吹くような気がします。
そのための手段として、デジタルは欠かせない存在となっています。目的ではなく、目的を達成するためのツールとして上手に活用していきたいですね。
#ホンネのDX これからも、あらゆる地域・あらゆる人たちのホンネとトランスフォーメーションを紐解いていきます。
長野県塩尻市
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株式会社ガイアックス
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