自治体DX白書.comでは、自治体や企業が実践している事例を紹介していきます。
福島県磐梯町と(株)MAIAが取り組んだ、RPA人材育成の取組みについて、磐梯町 佐藤淳一町長へのインタビューを前後編の2回に分けて紹介します。
実はRPA人材育成プログラムは、磐梯町のデジタル変革の事業の一つであり、そこにはテクノロジーで町民に優しい町を目指す町長の熱い想いがあります。
後編では、磐梯町のDXの先にあるビジョンや、展望をご紹介します。
デジタル変革をやり抜くことで町民全員が恩恵を被る仕組みへ
「デジタルで何が変わるのか?誰を救えるのか?」と議会でも問われるのですが、最も重要なことはやり抜くことだと思っています。デジタル変革をやり抜くことで、町民全員が恩恵を被るような仕組みになっていけると思っています。
町民全員へのデジタル変革をけん引する方々として、磐梯町に貢献していただきたいですし、次のステップに生かして成功へとつないでいただきたいです。卒業生の成功体験が、町民の方々へのデジタル変革への参画につながっていくものと信じています。
今後、磐梯町として、DXなどで取り組んでいきたい展望は?
「DXはあくまで手段であって、目的ではありません。目的は、町民全員がさまざまなサービスを受けられる仕組みをつくっていくこと、さらに最終的に町民全員が幸せになるということだと思っています」
スマホやタブレットを使えない方に音声で伝えられるスマートスピーカー
「その実践として始めたのがスマートスピーカーです。
スマホやタブレットをなかなか使えないという町民に対して、音声で伝えていくこと仕組みを考えていて、民生委員さんにお願いしているのですが、なまりがありすぎて聞き取れない、あるいはこういうことを言っても反応しないという課題も出てきています。今、これらの課題を抽出して、解決できる仕組みをつくっています。
SNSで防災無線
今、さまざまな状況にある方々に対して、SNSを使えるようにしています。LINE、Facebook、Twitterなどは防災無線でも使えるようにしています。さらに細かく使えるようにしていく仕組みをつくって、さまざまな情報を提供できるようにしていきたいです。
お勤めしている方、ご自宅にはなかなかいられない方にはSNSで情報提供、お年寄りの方にはスマートスピーカーを配って、多様な方々に合わせたデバイスを使えるようにしていきたいと思っています。
デジタルスキルを身に着けた町民が、使い方を支援
今回ご卒業された方が地域で活躍して、デバイスの使い方を解説するなどデジタルスキルを広げていただいて、町内の隅々まで必要な情報を提供できるといいなと思っています」
DXを進めるうえで大事にしていること
―DXを自治体が進めるうえで重要なことってどんなことだと思いますか?
「基本的にトップのやる気だと思っています。ブレない、『何があってもやりきる』という強い気持ちが非常に大事です。それが職員に伝わってきます。
「この町長がいるうちはやらなきゃいけない」と思ってもらえるようにすることが大事だと思っています。かといって、職員全員が理解しているかというと、そうではないと思いますので、地道にやっていくしかありません。
私自身が今特に力を入れてやっているのは情報の共有です。毎週1回ブログを書いたり、職員一人ひとりと面接をしたりして、双方の情報共有を図っています。
トップと職員の情報のレベルが一緒でないといけない、と私は思っています。
どうしても情報が入ってこないと、そこから先が進まないという状況になってしまいます。トップと職員の情報を透明にして、お互いに情報共有し、ものが言える仕組みをつくっていかないといけないと思っています」
DX人材の育成を応援!
(株)MAIAでは、磐梯町のように、
- 住民の方々のデジタルスキルを上げたい
- デジタルテクノロジーにより住民の生活がもっと向上できるようにしたい
- 業務のデジタル化
など、自治体向けのサポートを行っており、磐梯町の他にも長野県塩尻市等のサポートをしています。https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000021.000035957.html
興味があるという方、うちの市町でもやってみたいという方は、こちらにお問合せください。