編集委員長対談~自治体DX白書とは(後編)

編集委員長対談~自治体DX白書.comとは(後編)

今回は、このサイトの編集責任を持つ、株式会社PdC(パブリック・ドット・カンパニー)の菅原と、株式会社電通の西嶌(にしじま)にて、サイト設立のきっかけや思いを語りました。この自治体DX白書.comの設立に至る背景や思いを皆様にお伝えできればと思います。

 

自治体DX白書.comでやりたいこと

菅原:今回のこの対談は、自治体DX白書を作っていこう、とのプロジェクトなのですが、西嶌さんはどのような事をやっていきたいですか?

西嶌:私は、「どこに課題があるのか、それを解決するにはどうするべきか」という、「手段」ではなく「目的」をきちんと見据え、住民起点または自治体職員の方の悩みを元に、今ある課題をDX化していきたと考えています。ただ、これは1社ではできる事ではないと思うので、「みんなで作ろう」というコンセプトで行いたいですね。

菅原:僕は、この白書を通じてやりたいことは3つあるのですね。1点目は「誰もが自分らしく生きられる社会」を体現するために、皆を巻き込んでいきたい、ということ。2点目は「みんなで作る」という事です。たまたま電通とPdCとで始めましたが、より多くの方、例えば民間企業や自治体もこの委員会に参加していただいて構いません。皆で知見を共有していきたいですね。最後は、「DXをなくすため」にこのプロジェクトをやりたいです。DXとはDigital Transformation、つまりデジタル変革です。DXによって変化した先の社会を見据え、「DX」という言葉をなくすために、このサイトで知見を共有していきたいと考えています。

西嶌:今の時代、「共有する」ってとても大切なキーワードですね。どんどん情報をオープンにし、共有し、シェアしていく。無駄な労力を削り、新しい日本を世界に向けて発信していきたいですね。

菅原:まさに「コモンズ」的な発想ですね。実際に僕も、いくつかの自治体から戦略などの策定を業務委託で作っています。コンサルなどの会社だと、その知見をクローズドにしていくと思うのですが、逆にその情報をオープンにし、より高い価値を作る部分に労力を投じられるはずです。

西嶌:自治体DX白書.com、ですが、将来的にはいろいろな自治体の知見がたまっていき、クリックすればすべての自治体領域のDXがわかるサイトになればと思っています。

 

改めて、幸せとは?

 

西嶌:深い質問ですね(笑)。子供ができて価値観が変わったのですが、「この国を、次の世代にきちんとつないでいくこと」が幸せだと思っています。自分の子供が二十歳に、四十歳になった時でも、日本は”いい国”であってほしいですね。

菅原:私は、昼間からワインを飲みたいですね(笑)。どういう事かというと、昼間からワインを飲めるお金がある、友達がいる、そして健康がある、という事です。後は、人と話して、自分の思っていることを人に伝えているときが幸せです。こういう幸せを作るためにデジタルを使っていける社会にしたいですね。

西嶌:デジタルを使うことが幸せではないですからね。デジタルはあくまでも手段であり、それをどう使うかを問われていくのだと思います。

菅原:そうですね。日本人は歴史的に、どうしても戦術にいきがちなのですが、改めて俯瞰的な視点で、ミッション・ビジョンを見定めてDXに取り組みたいですね。

西嶌:日本人は職人気質ですからね。戦術ではなく、戦略的な視点でいきたいと思っています。

菅原:俯瞰的にDX領域を見定めながら、同時にボトムアップを図る。そのようなDXの取り組みを行っていきたいと考えています。皆でともに、新しいDXの世界を作っていければと思います。

西嶌:ともに、暮らしやすい幸せな世の中を作るために、一緒に情報発信をしましょう!

菅原:本日はありがとうございました。

 

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